複製された男【ネタバレ|感想|評価|評判】ノーベル賞作家が挑んだ世界最高峰ミステリー文学の映画化!あなたの脳力が試される!
3: 名無シネマ@上映中 2014/07/18(金) 21:38:25.08 ID:jEfmCHHH
テンプレ貼っておくね。
7月18日(金)より全国ロードショー
公式HP
http://fukusei-movie.com/
元スレ:http://awabi.2ch.sc/test/read.cgi/cinema/1405685629/
公式でネタばらしもしてるけど、そっちは先に読まずにまず作品見ることオススメ。
とりあえず疑問に思ったの
最初にパソコンと照らし合わせてた破られた写真は最後の写真と一緒?
お母さんはなんで三流俳優と知ってた?
あの怪しいクラブと蜘蛛の意味は?
かーちゃんが三流俳優知ってたのは、省略されてるけど単に息子が相談の中で話したのだと思う。
蜘蛛の意味はまだわからない。考え中。なんなのだろうね。
クラブの中でも出てきたし。単に妻の象徴なのかな。
しておけばよかったのに。
1.親展の封筒開ける描写からアダムはアンソニーになった
2.時系列操作でそもそもアダムorアンソニーは一人だった
3.物語をそのまま飲み込む
その他みんなどんな解釈?
息子と母親の潜在的な心理関係を示唆しているらしい
コントロールとか現在は前世のループとか
染色体の複製は完全なものではない。
コピーを重ねるたびに、画像がぼやけてくるように、
果てしないクローンは染色体の劣化を及ぼす結果となる。
そうか。
あのクローン方法は劣化コピーだったからな。
どうなのこれ、立派な真相とかあるの?
真相知ったら「真相はこうだったのか!すげーよ!感動した!」みたいに思えるの?
以上
このスレでネタバレありならガーッと解説書いちゃうけどいい?
お願いします
最後のシーンで後ろで見ていた方達とともに、えぇ~~~~~、とドン引きでした
一人の男の浮気の話とか言われても納得できん
話のテーマは「束縛する女と逃げようとする男」
キーワードは
・「蜘蛛」=「巣で獲物を絡めとるもの」=「束縛する女(=彼女/妻/息子を過保護に守る母)」
・借りてきた映画のタイトルは「Where There’s a Will There’s a Way」=「意思あるところに道はある」=「為せば成る」
・アダムの歴史授業の内容は「コントロール(※)の歴史は繰り返す」
※字幕では独裁だが、この場合”束縛”のが良い
以上の3点。
ここから流れにそってネタバレ&解説します。
<<登場人物のおさらい>>
アダム: 主役。冴えない歴史の先生。インドア派。休みの日もあんま外に出ない。
メアリー: 主役の彼女。イングロリアス・バスターズにでてきたおねぇちゃん。
気分屋。
アンソニー:ちょい役のB級俳優。アダムよりは金持ち。粗暴。マッチョイズム。
バイク好きでアウトドア派。既婚。
ヘレン: アンソニーの嫁。妊娠6ヶ月。嫉妬深い。
部屋に入ると明らかに性的なアングラ・クラブ。
裸の女が、大きい蜘蛛を踏みつぶす。それを見て興奮する男達。
これは先程のメタファーから見ると明らか。
つまり「裸の女」=「男がコントロールできる女」が「蜘蛛」=「男を束縛する女」を踏み潰すところを見て興奮している。
ということは、ここに来ている男達は普段は女に束縛されていて、それのウサを晴らして興奮しているわけ。
冒頭モノローグが終わると、アダムの冴えない生活が始まる。彼女のメアリーは結構強い女。アダムとのセックス中に急に怒って帰っちゃったりする。
アダムは少しメアリーとの付き合いに疲れている。
ある日、食堂(休憩室?)で、アダムは一本の映画を勧められる。
タイトルは「Where There’s a Will There’s a Way」。
メアリーとのベッドインに気が進まないアダムは、宿題の採点の傍ら一人で夜更かしして映画を見る。するとそこには自分そっくりの俳優が写っていた。
ちなみに超深読みですが、、、アダムが夜中に飛び起きた時間は「3時19分」。キリスト圏で「3:19」というと創世記3章19節を指します。
その内容は「あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。」
これはアダムとイブが禁断の果実を食べて俗化した(=死ぬようになった)シーンです。
つまり、本作のアダムもまた、ここから俗化の道を辿るんです、、、。
最初に電話にでたのはヘレン。明らかに口ごもって変な電話になってしまいます。
そして次にかけた時は、ついに俳優アンソニーがでます。
この電話の後、その俳優・アンソニーが身重妻のヘレンと喧嘩するシーンが挟まります。
曰く「君が言ってたキチ○イとの電話だよ」
「ウソ!浮気相手でしょう!」「うっせぇ!!ちゃうわ!」。
ここでヘレンが嫉妬深いこと、アンソニーが昔浮気したことがわかります。
ヘレンは、アンソニーのメモ書きを盗み見て電話連絡してきた怪しい男・アダムを探しに大学へ行きます。
するとそこには、本当に夫と瓜二つで、だけども優しそうな男がいたのでした、、、・
いろいろあって、アダムはついにアンソニーと出会います。まじそっくり。顔も声もそっくり。
怖くなって逃げ出したアダムの後をアンソニーは尾行します。
そしてアダムの恋人・メアリーを見つけます。
メアリーと一発ヤりたいと思ったアンソニーは、アダムを脅して一日だけアダムの服と車を借り、メアリーとデートすることにします。
その間、行き場の無いアダムは、アンソニーの家へといきます。
そこには昔自分が撮ったのと瓜二つの写真があったのでした。
あんなに乱暴者のアンソニーにも、かつてはアダムのように優しかった時があったのです、、、、。
夜になって帰ってきたヘレンは、明らかに挙動の怪しいアダムを見て夫ではないと気が付きます。
しかし、彼女は自分のお腹の子供のことを思い、粗暴なアンソニーよりやさしいアダムのほうが良いと判断します。
そしてアダムをアンソニーとして扱うことにします。永遠に、、、。
一方、メアリーをホテルに連れ込んだアンソニーは、コトの最中に結婚指輪の跡に気づかれてしまいます。
パニックになったメアリーをなんとか車にのせ、アンソニーは高速道路を走らせます。
しかし大口論の末、ハンドル操作を誤って、車はクラッシュ。
アンソニーとメアリーは帰らぬ人となります。
翌朝、リッチ俳優として爽やかな新生活への期待を胸に目覚めたアダムは、アンソニー宛にとどいていた秘密の鍵がどうにも気になり、
秘密を探ろうと思い立ちます。
「今日遅くなるから!」というアダムの声に反応しないヘレン。
部屋を除くと、そこには巨大な蜘蛛がいました。どーーーん。
この蜘蛛はもちろんメタファー。
ヘレンが蜘蛛=捕食者=束縛する女としての本性を表したことを表しています。
アダムは冴えない生活とメアリーの束縛から「為せば成る」で抜けだしたのに、
結局新しい「蜘蛛の巣」=「女の束縛」に飛び込んでしまったのです。
歴史は繰り返す、、、(涙)。
つまり、ヘレンの嫉妬と束縛でアンソニーがストレスマックスだったことを意味してるんですね。
アダムの母親も「ブルーベリー食えや!」と相談にいったアダムにストレスを与えてきます。
きっとアダムも「蜘蛛ふみクラブ」にハマってブルーベリー食べるようになるんでしょうね、、、、
調べる時もパソコンのケーブルをセッティングしたりで、あの部屋の生活感の
なさから浮気用の部屋で、実際に生活しているのはアンソニー宅として描かれている
マンションのほうと見た。浮気部屋にはテレビがないからパソコンで見たと思うし、
彼女との生活もやるだけで、なんとも味気なかった。
見てないっす。
ネタバレページ知らなかったんで、ちょっと見てきます。
>>34
劇中のどこでも同一人物って言ってないですよ。実際2人で会ってるし。
キャンパスでヘレンとアダムが会話した直後に、ヘレンがアンソニーに電話して確かめるシーンもありますし、メアリーとアダムを尾行するアンソニーの描写もあります。
映画の解釈には何段階かレベル・深度があるんですが、まずは画面に映っているものを素直に受け入れたほうがいいです。
映ってる以外のものをかんがえるのはあくまでも観客側の妄想なので、
面白くってもそれは解釈の第2段階だと思います。
劇中で「顔も声も似てる」って言ってるんだから、本当に似てるだけだと思います。
デビッド・リンチとか見てるとこんなのばっかりなので(笑)
あと、「複製された男」ってのは勝手に付けられた邦題なので無視したほうがいいです。
作品とは関係ないです。
あくまで映画のタイトルは「ENEMY」=「(男の)敵」です。
クローンがどうこうみたいな話ではまったくないです。
自分も結構同じような解釈したけど、アダム=アンソニーだと思いました。
人に見せる形なので2人登場しているけど、内面の葛藤で2人格出て来たようにとらえました。
自分は30さんと同じく一人の人間の2つの人格かとおもたけど…
トロントでうごめく蜘蛛は、ブルジョワの彫刻「ママン」六本木ヒルズにもあるやつ。
オープニングの蜘蛛踏みつけは、性欲は母性と対局あり浮気や不倫の象徴。
アダムはマザコン気質。
ラストシーンは妻が家庭と子供を守るために、本物のアンソニーよりも偽物のアダムでも良しとした。
そんなしたしたたかとした母性を蜘蛛で表現。
でもアダムは秘密部屋に行ってオープニングに繋がる。
そして男はまた複製させる。
以上俺の感想です。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が言ってるのはテーマ部分の話であって、劇中の話ではないです。
スターウォーズでいうと、「ダース・ベイダーは”暗黒面に落ちた場合のルーク”を表しているけど、別に同一人物では無い(っていうか親子)」ってのと一緒。
アンソニーは女の束縛に耐え切れなくなったアダムの未来を表しているけど、別に同一人物ではない。
このスレ見てすごい腑に落ちた。