ちなみに2015年はこんな感じ
第1位『ガールズ＆パンツァー劇場版』
第2位「マッドマックス 怒りのデスロード』
第3位『セッション』
第4位『ナイトクローラー』
第5位『はじまりのうた』
第6位『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
第7位『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』
第8位『ヴィンセントが教えてくれたこと』
第9位『アントマン』
第10位『バクマン。』
次点『内村さまぁ～ず THE MOVIE エンジェル』

ジャパニーズ・ホラー界ツートップ夢の共演、清々しいまでの娯楽ホラー。

パッと見ほぼモンスターパニックにしちゃった潔さも素晴らしいのだが、
二人の霊媒師キャラクターが、こいつら主演でスピンオフ撮ってほしいほど強烈。
地上波で放送された日にゃ実況が盛り上がることうけあい。

絶対クソだと思ってましたがカレーなバカ映画でしたごめんなさい。

　海外旅行先でハングオーバー的なバカ共が行方不明に。
やがて見つかったハンディカメラが写しだしたものとは？

　よくあるPOVもののようで一味違う。
それをリビングで見る、行方不明の男の彼女やその父がいるのだ。
どんどん明らかになる真実によって場の空気は変わり、こちらも冷え冷え。
バラエティ番組のワイプとは違う生々しさが面白おかしい。

あまりにも見事に決定的瞬間を撮りすぎだろとツッコみたくもなったが、ほぼギャグ映画なので許せちゃう。
特典映像がなぜかゴー☆ジャスの舞台挨拶なのもＶＩＰ的にポイント高いだろう。

なぜか前作『真夜中のパリでヒャッハー！』が、日本では本作のあとに発売している。
そこまで話は繋がっていないが、単純にスケールアップするので興味があるなら前作から見るのが吉。

　ウサちゃんが警察官になって舐めプされる。

動物ワールドというベタな世界観ながら、
映画パロディやちょっとした下ネタも交えた、ディズニーの可能性再発見アニメ。

とくに本作はギャグがどれも笑え、中でもナマケモノのくだりは鉄板。
字幕でも観たけど吹き替えの方が笑えました。

実際にあった「USエアウェイズ1549便不時着水事故」なるものをクリント・イーストウッドが映画化。

正直長めの再現ＶＴＲでも見れば十分なんじゃないかと侮っていた。
しかし緊張感たっぷり、人物もかっこよく描かれ、敬意を感じる骨太映画だ。

室内で繰り広げられる一見地味なクライマックスも手に汗握る。
とくに最後のセリフがしゃれていて、あれでトップ10入り確定した。

昨今のノンフィクション映画でありがちな“エンドロールでのご本人登場”も、いいものはいい。

吹雪吹き荒れる中、山小屋の店に避難した賞金稼ぎ達。
そこの先客たちと壮絶な駆け引きが繰り広げられる。

正直これまで観てきたタランティーノ作品はそんなにだったんだけど、これはハマった。
ろくでなし揃いだから誰が死んでもまあいいかって気持ちで構えてられるし、めちゃくちゃやってる急展開や悲惨さが楽しい。

ミステリーとしてはほぼ推理しようがないものの、長尺で事件の全貌をしっかり見せてくれる。
癖のあるキャラクターもさることながら、手紙が最後までいいアイテムだった。

サミュエル・L・ジャクソンはやっぱ悪役が似合うぜ。

人の少ない隠れビーチでサメ襲来。
沿岸に取り残されたギャルに満潮が迫っていた。

バカ映画が蔓延する中、久々にガチなサメ映画。
それもよくあるモンスターパニックではなく、シチュエーションスリラーに近い。

なにがいいって、女がバカじゃないところ。
経歴を活かし、ときに優しさを見せ、きっと誰もが彼女を応援したくなる。
逆にとある男は情けなさ過ぎて笑ってしまった。

なぜか主人公の近くに長いこといる“ある動物”もいい存在感。
いろんな意味で涼しい、『ソウル・サーファー』とともに夏に見たい一本。

盲目のジジイの家に盗みにはいった若者３人組がまさかの反撃を受ける。

年末の話題作スリラー。
ファンタジー要素無しでここまでビビらせられたのは久しぶりだった。
二度鑑賞し、同じとこで二回ビクっとなったほどだ。

誰が悪人で誰が被害者か意見が分かれるようで、不快さを感じた人もいたようだが、
俺はジェットコースターのような衝撃展開の数々を楽しく堪能できた。

ただ続編はやらんでもいいんじゃなかなあ。

　日本の漫画原作、ザ・ゾンビ映画。

突如ゾンビが発生、運よく逃げ出し、ショッピングセンターに逃げ、内ゲバが起こる。
もう二けた見たようないつもの展開だが、これが面白い。
何より邦画でこんなちゃんとしたゾンビアクションが作られた事がうれしく思えた。

して海外作品との差もちゃんとある。
日本が舞台だからこそ、一丁の銃が輝くのだ。
それをなかなか活かせない主人公には長いこと歯がゆさを感じたが、その分活躍し始めた時のカタルシスがすごい。
王道的だけど意外とこういう素直な見せ場を設けたゾンビ映画ってなかった気がする。

終わり方もいつものゾンビ映画なんだけど、他の似たどの映画よりも満足感があったのは、主人公のあの表情のおかげかも。

　2016年は邦画豊作の年と言われていたが、ゾンビ映画も多かった
ランクインはしなかったものの、記憶に残るイロモノをいくつか紹介したい

『デビルズメタル』
　正確には悪魔映画だけど、見た目ほぼゾンビなスプラッターコメディ。
下品で下劣で下世話、下の下の下な酷い映画なんだけど、デスメタルと組み合わせるならこれくらいやるべきなのかとなんか納得してしまった。
インパクトは大、誰かと観るのはオススメはしない。

『オー・マイ・ゼット！』
　東京03角田主演、のどかな日曜日の一軒家に久々にゾンビ現る。
『キサラギ』を思わせる良脚本コメディ。
全体的にコント調で、金やらなんやらのことで話し合う姿がいかにもジャパニーズコメディらしい。
一転終盤はゾンビ映画らしい展開で、B級ながら満足度の高かった一本。

『ゾンビ・ガール』
　意識高い系の元カノが事故死、しかしゾンビとして主人公の前に再び現る。
おそらく史上初、一体のゾンビにひたすら苦しめられるゾンビ映画。
完全に自我のあるゾンビでいろいろ異質。
意識低い邦題もなんかツボ。

と、書いたあとで気づいたけどギリ2015年の映画だった。ドンマイ。

　生活苦のため荒れた学校に転入することになった主人公。
早くも番長に目を付けられ気を落とす中、下校途中で出会った売れないモデルに一目ぼれ。
実際は組んでもいないバンドのＰＶに参加しないかと声をかける。

舞台は1985年。今じゃなきゃ撮れないような要素はおそらくない。
なのに今までこんな映画を見たことがなかったのは、およそジョン・カーニー監督にしか撮れない傑作だからだ。

　バンドメンバー選びもやたらスムーズで、最初の曲・PVこそ正直ダサかったのだが、やがて名曲連発。
どういうわけかものすごい勢いで成長していく。
教師や家族、主人公が抱える問題は多いのだが、あまりきっちりと解決することはなくひたすらバンドの道を突き進む。
しかしこれが痛快、これが気持ちいい。
彼の行動力、もとい主人公力がそのまま説得力になっているのだ。

進路を考え始めている学生が本作を見たら、夢追い人にしてしまうかもしれないし、
社会人が見たら踏み出せなかった過去の自分との対比に悶絶してしまうかもしれない。
100点満点中120点、俺の気分次第じゃ一位でもおかしくなかった、最高の青春映画である。

サントラも名盤。
観るべし、そして聴くべし。

　食って寝てうんこする平坦な人生を送っていた岡田（濱田岳）は、自分と同じオーラを感じる職場の先輩（ムロツヨシ）に声をかける。
しかし雰囲気とは裏腹に、先輩は恋をしていると言うのだった。

ジメジメ上等、何もハッピーエンド一直線だけが娯楽映画じゃない。
あの手この手でみる者を翻弄するのも、エンタメのひとつだと俺は思う。
『ヒメアノ～ル』は、ここ数年でもっとも俺を翻弄してくれた怪物サスペンスだ。

本筋は5行あれば説明できそうな話である。
でもこういう単純なストーリーを、音楽・画面作りを巧みに演出し魅せる。
こういう事ができるのは、まぎれもない才能だと思う。

殺人鬼森田を演じるV6森田も見事。
観たら一生忘れられない人物なのだが、俺は彼を悪役として見る気にはなれなかった。
森田はただ運悪く人のタガが外れてしまっただけの元人間、悲しいモンスターなのだ。

ストーリーは単純と言ったが、あるちょっとした事を終盤まで隠していた本作。
それが明かされ、散々人を殺めた森田の不可解な行動の理由も明らかになった時、
俺の中でくやしさとか悲しさ、箇条書きしたらキリないくらい色んな気持ちで頭がいっぱいになり、
すぐには劇場を出られないくらい号泣してしまった。

第1位『ヒメアノ～ル』
第2位『シング・ストリート 未来へのうた』
第3位『アイアムアヒーロー』
第4位『ドント・ブリーズ』
第5位『ロスト・バケーション』
第6位『ヘイトフル・エイト』
第7位『ハドソン川の奇跡』
第8位『ズートピア』
第9位『世界の果てまでヒャッハー！』
第10位『貞子vs伽椰子』
次点候補『セルフレス』『オケ老人！』『SCOOP!』